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EBS・EFS・S3は、いずれもAWSで使うストレージサービスです。ただし、同じ「保存先」として並べて考えると判断を誤ります。EBSはEC2に接続して使うディスク、EFSは複数サーバーで共有できるファイル領域、S3はデータを蓄積・配信するオブジェクトストレージであり、前提となる使い方がそれぞれ異なるためです。
その違いを曖昧にしたまま選ぶと、構成が複雑になったり、運用しづらくなったりします。この記事では、EBS・EFS・S3の違いを整理しながら、それぞれをどのような要件で使い分けるべきかをわかりやすく解説します。
EBS・EFS・S3は、いずれもAWSで使う代表的なストレージサービスです。ただし、どれも同じ「保存先」として扱うと選び方を誤ります。EBSはEC2に接続して使うストレージ、EFSは複数サーバーで共有するストレージ、S3はオブジェクトを保存するストレージであり、前提となる使い方がそれぞれ異なるためです。
Amazon EBSは、Amazon EC2にアタッチして使うブロックストレージです。EC2からはディスクのように扱えるため、OSの起動ディスクやデータベースの保存先として使われます。
EC2とは独立した永続ストレージとして管理でき、スナップショットを使ったバックアップにも対応しています。
Amazon EFSは、NFSv4.1 / 4.0 で利用するフルマネージドのファイルストレージです。複数のEC2インスタンスから同じファイルシステムをマウントできるため、複数サーバーで共通のファイルを扱いたい構成に向いています。
Webサーバー群で同じアップロードファイルを参照したい場合や、共通の作業領域を持たせたい場合に使われます。
Amazon S3は、バケットにオブジェクトとしてデータを保存するオブジェクトストレージです。画像、動画、ログ、バックアップ、静的コンテンツなど、大量のデータを保管したり配信したりする用途で広く使われています。
EBSのようにEC2へ接続して使うディスクでも、EFSのような共有ファイルシステムでもなく、オブジェクト単位で保存して必要に応じて取り出す形が基本です。
比較表で押さえておきたいのは、EBS・EFS・S3が同じ種類のストレージではないという点です。EBSはEC2に接続して使うディスク、EFSは複数サーバーで共有するファイル領域、S3はオブジェクトの保管先であり、保存の単位そのものが異なります。使い分けも、この違いを起点に考える必要があります。
EBS・EFS・S3の違いは、用途を並べるだけではつかめません。見るべきは、データをディスクとして扱うのか、ファイルとして共有するのか、オブジェクトとして保存するのかという違いです。
まず違うのは、データの持ち方です。EBSはブロックストレージで、EC2からはディスクとして扱います。EFSはファイルストレージで、ディレクトリやファイルの階層をそのまま共有できます。S3はオブジェクトストレージで、バケットに保存したオブジェクトを必要に応じて取得する形で使います。
同じ保存先でも、前提はかなり異なります。EBSはサーバーのディスク、EFSは共有ファイル領域、S3はオブジェクトの保管先です。
接続方法も異なります。EBSはEC2にアタッチして使うストレージで、インスタンスからはディスクのように扱えます。EFSはNFSでマウントして使う共有ファイルストレージです。S3はAPIやコンソール、CLIなどを通じてオブジェクトを保存・取得するサービスであり、サーバーに接続して使う前提ではありません。
この違いは、利用イメージの差として表れます。EBSはサーバーに付けるディスク、EFSは複数サーバーで共有するファイル領域、S3はアプリケーションやサービスから参照する保存先です。
複数のインスタンスで同じデータを扱いたいときも、選ぶべきサービスは変わります。
EFSは、複数のEC2インスタンスから同じファイルシステムをマウントできるため、共有ファイル領域として使えます。
EBSは、一般的には単一インスタンスの永続ディスクとして使います。例外として、io1 / io2 ボリュームでは Multi-Attach により、同一アベイラビリティゾーン内の複数対応インスタンスへ同時アタッチできるケースがあります。
S3は、複数のサーバーやサービスからアクセスできますが、共有ファイルシステムではありません。
この違いは、構成にそのまま影響します。複数のサーバーで同じファイルを扱うならEFS、1台のEC2の中で完結するデータを持つならEBS、複数のシステムから参照する共通の保存先ならS3、という切り分けです。
拡張の考え方にも差があります。EFSはファイル量の増減に応じて伸縮するファイルストレージです。S3も大量のデータを保管しやすく、保存容量を大きく意識せず使えます。これに対してEBSは、ボリュームとしてサイズや性能を設計しながら使うストレージです。
つまり、EFSとS3は増減するデータを受け止めやすく、EBSは必要なディスクを設計して使う前提が強いということです。容量や性能を細かく見ながら運用したい場面ではEBS、増減のある共有ファイルや大量データの保管ではEFSやS3が向きます。
EBS・EFS・S3は、優劣で選ぶものではありません。判断の軸は、EC2に接続して使いたいのか、複数のサーバーで共有したいのか、データの保存先として持ちたいのかという違いです。役割が違えば、選ぶべきサービスも変わります。
OSの起動ディスクやデータベースの保存先には、EBSが向いています。EBSはEC2にアタッチして使うブロックストレージで、インスタンスからはディスクとして扱えます。1台のEC2の中で完結するアプリケーションや、継続的に読み書きが発生するデータを持つ構成では、まずEBSを軸に考えるのが自然です。
反対に、複数のサーバーで同じファイルを共有したい場合には向きません。EBSは、EC2に接続して使うディスクとして捉えるべきです。
複数のEC2インスタンスから同じファイルを扱いたいなら、EFSが候補になります。EFSは共有ファイルストレージとして利用でき、複数のインスタンスから同じファイルシステムを同時にマウントできます。Webサーバー群で共通のアップロードファイルを参照したい場合や、複数のサーバーで同じ作業領域を使いたい場合に適しています。
各サーバーに個別のディスクを持たせて同期するより、同じファイルシステムを参照するほうが設計はシンプルです。複数台構成でも、ファイル共有の仕組みを別に作り込まずに済みます。
画像、動画、ログ、バックアップのように、大量のデータを保存するならS3が有力です。S3はオブジェクトストレージであり、バケットにデータを保存し、必要に応じて取得する使い方を前提としています。ログ保存、静的コンテンツの配信、バックアップの保管先として広く使われているのはこのためです。
S3は、EC2のディスクの代わりとして使うものではありません。サーバーに直接付けるストレージではなく、データを蓄積し、保管し、必要に応じて配信する保存先として考えるべきです。
迷ったときは、「何を保存するか」より「どう使いたいか」で考えたほうが早いです。EC2に接続してディスクとして使いたいならEBS、複数のサーバーで同じファイルを共有したいならEFS、データの保存先や配信元として使いたいならS3、という切り分けです。
3つとも保存先ではありますが、役割は同じではありません。EBSはサーバーに付けるディスク、EFSは共有ファイル領域、S3はオブジェクトの保管先です。何に使うかではなく、どう使うかで分けると、選ぶべきサービスは絞りやすくなります。
EBS・EFS・S3は役割が異なるため、単純に置き換えられるものではありません。迷いやすいのは、「S3で代用できるのではないか」「EBSとEFSはどちらでもよいのではないか」と感じる場面です。
標準的なS3バケットは、EBSのようにEC2へアタッチして使うディスクでも、EFSのようにそのまま共有ファイルストレージとして使うものでもありません。ただし、2026年時点では Amazon S3 Files によって、S3上のデータを共有ファイルシステムとしてマウントして扱う構成が加わっています。
そのため、OSディスクやデータベースの保存先として使っているEBSを、そのままS3に置き換えることはできません。EFSで共有しているファイル領域も同じです。S3は、画像、動画、ログ、バックアップ、静的コンテンツの保存先として考えるべきです。
見るべきなのは、性能の優劣ではなく、単一サーバー向けのディスクが必要か、複数サーバーで共有するファイル領域が必要かです。
OSディスク、ローカルデータ、データベースの保存先ならEBSが第一候補です。複数のEC2インスタンスで同じファイルを扱いたいならEFSを選びます。迷ったときは、「サーバーに付けるディスク」ならEBS、「共有ファイル領域」ならEFSと切り分けると判断できます。
あります。むしろ、役割が違う以上、併用するほうが自然です。たとえば、EC2のOSやアプリケーションの実行領域はEBSに置き、複数インスタンスで共有したいファイルはEFSに置く構成があります。バックアップやログ、静的コンテンツの保管先としては、さらにS3を組み合わせる形が一般的です。
3つのうちどれか1つに統一するより、役割ごとに分けたほうが、どこに何を置く構成なのかがぶれません。
EBS・EFS・S3は、どれもAWSのストレージサービスですが、役割は別です。EC2に接続して使うディスクならEBS、複数のサーバーで共有するファイル領域ならEFS、画像や動画、ログ、バックアップの保存先ならS3、という切り分けが基本です。
選ぶときは、何を保存するかではなく、どう使いたいかで判断します。サーバーに接続するならEBS、共有するならEFS、保存先として持つならS3です。